請求業務代行とは
企業の売上を確定し資金を回収する請求業務は、事業運営の根幹です。ただしフィリピンでは、日本のように「システムからPDFを出力してメールで送信すれば完了」とはいきません。
フィリピンの税法では、BIR認定のInvoice(請求書)の使用が義務付けられています。使用できるフォーマットは事前登録制で、記載事項も厳密に規定されており、誤りがあれば買い手である顧客に迷惑をかけることになります。請求書は原則として手書きで発行するもので(CAS登録を行えばシステム化も可能です)、売上件数が月に数件〜十数件程度であっても、想像以上に工数のかかる作業です。
当社では、専任の経理スタッフを置かずにこの負担を解消したい企業向けに、請求業務代行サービスを提供しています。
対応業務
お客様からの請求指示に基づき、以下の業務を代行します。
- BIR認定Invoice・Receipt(領収書)用紙の取得:BIR認定の公式書類を印刷業者で正規に製本した上で使用します。会計システム(CAS登録済みの場合を除く)やExcel等で作成した任意フォーマットの請求書は税務上認められないため、正規の書類管理を当社が担います
- 税法要件に沿った請求書の作成・発行:契約書・注文書・請求指示をご共有いただき、税法要件(VAT金額・売り手/買い手の会社名・TIN・住所等)に則ったInvoiceを作成・発行します
- 請求書のスキャン・送付:作成した請求書をスキャンしてメールで送付するとともに、必要に応じて原本を買い手へ郵送します
- 入金確認:オンラインバンキングの閲覧権限をご設定いただければ、入金確認も代行します
- 領収書の作成・発行:入金確認後、お客様の指示に基づき領収書を作成・発行します
- 源泉徴収票(BIR Form 2307)の回収サポート:詳細は後述のとおりです
対象範囲
- 対応する法人形態は株式会社・支店です。 駐在員事務所は性質上、フィリピン国内で収益を生む請求業務が発生しないため、本サービスの対象外です
- 月間の請求件数は数件程度を想定しています。 それ以上の件数が見込まれる場合はご相談ください
- 入金は銀行振込のみに対応しています。 小切手でのお支払いは受け付けておらず、当社が売上金を代理受領することもありません。資金は直接お客様の口座に着金するため、資金の流れを明確に保てます
- 買い手への督促・交渉はサービス範囲外です。 当社が対応するのは請求書の発行と入金確認までで、代金回収そのものの交渉はお客様にご対応いただきます
源泉徴収票(BIR Form 2307)の回収サポート
フィリピンの請求・回収業務で特に難しいのが、買い手からの源泉徴収票(BIR Form 2307)の回収です。
源泉税の対象となるサービスを提供した場合、買い手は源泉税を控除した上で支払いを行い、売り手に源泉徴収票を発行する義務を負います。この源泉徴収票がないと、年間の法人税申告で税額控除が認められず、実質的な二重課税として金銭的な損失に直結します。
一方で、源泉徴収票の発行は買い手にとって手間がかかるだけの作業のため、後回しにされたり、督促しても対応が進まないケースが少なくありません。そこで当社では、当社側であらかじめ買い手用の源泉徴収票のドラフトを作成し、買い手には内容確認と署名のみをお願いする方法にも対応しています。買い手の手間を最小限にすることで、回収漏れのリスクを抑えます。
支払業務代行との違い
請求業務代行は売上(入金)側の業務、支払業務代行は仕入・経費(出金)側の業務です。両方をあわせてご依頼いただくと、資金の流れを入出金の両面から一元的に管理できます。
料金
経理代行パッケージのプレミアムプラン(株式会社・支店)に含まれるほか、パッケージをご利用でない場合も個別業務として単独でご依頼いただけます。詳細は料金プランをご覧ください。
請求代行のフロー
以下は標準的なフローです。お客様のビジネスモデルやご要望に応じてアレンジも可能です

よくあるご質問
Q1. 経理代行パッケージを利用していなくても依頼できますか? 可能です。株式会社・支店であれば、個別業務として単独でご依頼いただけます。
Q2. 駐在員事務所でも利用できますか? ご利用いただけません。駐在員事務所はフィリピン国内で収益を生む請求業務自体が発生しない形態のため、対象外としています。
Q3. 月間の請求件数に上限はありますか? 数件程度のお客様を対象としています。それ以上の件数が見込まれる場合は、事前にご相談ください。
Q4. 売上金の入金を当社が代わりに受け取ることはできますか? できません。入金は必ずお客様の口座へ直接振り込んでいただく前提のサービスです。小切手でのお支払いにも対応していません。
Q5. 買い手が源泉徴収票(BIR Form 2307)をなかなか発行してくれません よくあるお悩みです。当社であらかじめ源泉徴収票のドラフトを作成し、買い手には内容確認と署名だけをお願いする形にすることで、回収漏れのリスクを抑えられます。
Q6. 支払業務代行と両方お願いすることはできますか? 可能です。請求業務代行(入金側)と支払業務代行(出金側)をあわせてご依頼いただくお客様も多く、資金の流れをより一元的に管理できます。
おわりに
請求業務は売上回収に直結する一方、BIR認定Invoiceの管理や源泉徴収票の回収など、フィリピン特有の手間が伴います。現在の請求件数や運用状況について、まずは無料相談でお聞かせください。