税務調査とは

フィリピン進出済みの企業にとって、最大の関心事のひとつが税務調査です。株式会社・支店を問わず、設立数年後からかなり高い確率で実施されており、目安として3年に1度程度、多い企業では毎年のように税務調査が入っています。

税務調査では、企業の税務コンプライアンス状況に関わらず、巨額の追徴課税が提示されます。そして、企業側がその内容に反証する義務を負います。反証作業は高い税務知識を要するうえ、至急かつ膨大な作業量となるため、企業にとって大きな負担です。また、税務調査の経験が少ない中での対応は、適切な反証方法が分からないことに加え、妥当な落としどころを見極めることも難しく、困難が伴います。

税務調査の詳細については、こちらの記事をご参照ください。

本サービスについて

当社では、税務調査対応のサポートを承っています。ただし、会計・税務業務を当社に委託しているお客様に限定しており、原則として新規のお客様は対象外となります(過去の経緯を当社では把握しかねるため)。また、税務調査をどのステージまで進めるかや反証作業の必要量の見積もりが困難なことから、タイムチャージ制で承ります。

着手金:₱100,000+VAT、タイムチャージ:₱5,000/時+VAT
※着手金はタイムチャージに充当(20時間分)

税務調査のプロセス

税務調査のプロセスはBIRの通達で規定されており、原則はその規定プロセスに沿って進められます。納税者であるお客様のもとにある日突然LOA(税務調査開始通知)が届き、そこから正式な税務調査がスタートします。税務調査のプロセスの中で、納税者側は迅速に必要書類を提出して反証し、時には管轄税務署の担当官と交渉を行い、現実的な落としどころを探っていきます。解決に至らない場合には、最終的にCTA(税務裁判所)に進むことになります。なお、CTAへの対応は当社では対応不可のため、別途税務に強い弁護士事務所等と契約いただく必要があります。

対応可能なサービス

① 通知内容の精査

LOA・NOD・PANなどの通知を管轄税務署から受領した際は、まずその内容を速やかに精査する必要があります。LOAでは要求されている具体的な資料、NODやPANでは管轄税務署の評価・指摘内容を確認し、必要なアクションを協議します。初動の精査を怠ってしまうと、期限内の対応が間に合わなかったり、取るべきアクションの方向性を誤るリスクがあります。

② 提出書類の収集・作成

LOAでは、膨大な量の資料をわずかな期限で提出することを求められます。主に会社情報・過去の税務申告書・付属書類の提出が求められ、1点1点抜け漏れなく提出する必要があります。一方で、不必要な資料を提出してしまうと、その後の税務調査で新たな指摘を受けるリスクが高まるケースもあるため、要求された資料のみを提出することが肝要です。過去の資料が適切に保管されていない場合はLOA対応だけでも相当な労力を要しますので、当社でサポートします。

③ 反証レターの作成

NOD以降のステージでは、管轄税務署から評価・指摘内容が提示されます。大部分のケースにおいて、受け入れ難い追徴税額が提示されますが、その評価・指摘内容の多くは、税務署側で十分な精査がされておらず根拠が不十分なものです。納税者側が反証を行い、毅然と追徴税額の減額を要求する必要があります。反証レターでは要求内容とその根拠を明確に示すとともに、関連する契約書や納税済みの税務申告書の証憑などを補足資料として添付します。高度な税務知識と経験を要する作業であるため、当社でサポートします。

④ 交渉への同席

税務調査のプロセスでは、管轄税務署の担当官から面談を要求されるケースが多くあります(逆に納税者側からリクエストするケースも)。税務署側から追加説明がされるケース、納税者側に説明の機会が与えられるケース、減額交渉が行われるケースなど、内容や目的は様々です。いずれの場合でも、納税者側は理論武装をして臨む必要があります。

特に多いのが減額交渉です。追徴税額をある程度の水準まで引き下げる代わりに即時の支払いを行い、税務調査をクローズするという内容で、税務署担当官にも当期中に追徴税額を獲得したいインセンティブが働く場合があります。ただし、安易に減額交渉に応じてしまうと、「追徴税額を獲りやすい納税者」という印象を税務署側に持たせ、次年度以降も税務調査のターゲットにされる恐れがあります。提示された減額内容・それ以降の対応工数・追徴税額の引下げ余地を慎重に天秤にかけ、長期的な視野で判断することが重要です。当社では、管轄税務署担当官との交渉時に同席し、必要な説明や判断のサポートを行います。

⑤ 対応策のコンサルティング

税務調査はどこかのタイミングで妥協してクロージングを図らなければ、やがてCTAに突入します。対応を継続するほど労力と外部委託費が嵩み、CTAに突入した場合はさらに税務専門の弁護士費用が加わります。追徴税額の引下げ余地と対応コストを総合的に判断し、できる限り早いステージでクローズすることが理想的です。非常に見極めの難しい判断であるため、当社がご相談を承ります。

また、税務調査で指摘された事項を改善しなければ、次年度以降も同様の追徴税額が課されることになります。将来に向けた対策についても、当社がお客様と二人三脚で取り組みます。