簡易コンプライアンスチェックとは

会計・税務・法務・人事労務といったバックオフィス業務は、日々の運営に追われる中で対応状況が可視化されにくく、問題が外部から見えないまま放置されやすい領域です。中でも税務は、フィリピンでは取引の都度・月次・四半期・年次と年間40〜50回程度の申告が発生し、抜け漏れや誤りに対するペナルティが不足税額や延滞期間に応じて加算されるため、他の領域と比べて金額的なインパクトが突出して大きくなりがちです。

経理・法務・労務を内製で対応している企業では、対応の水準が各担当者のスキルや意識に依存し、経営陣が実態を把握できていないケースが少なくありません。また、年に一度の法定会計監査は財務諸表の適正性を確認する手続きであり、税務・法務・人事労務のコンプライアンスそのものをチェックするものではないため、監査を受けていてもこれらの領域のリスクは見過ごされがちです。

当社の簡易コンプライアンスチェックは、会計・税務・法務・人事労務の主要な論点を横断的に点検するサービスです。中でも税務についてはリスクレベルを算定した上で、優先的に対処すべき事項をフィードバックします。

チェック対象領域

税務(重点領域)

  • 税務申告書、監査済財務諸表の提出状況・期日遵守の状況確認
  • 提出済み申告書からサンプルを抽出した、税額算定の正確性の検証
  • 財務諸表との照合によるマクロレベルの乖離チェック

追徴課税につながりやすいリスクの高い項目を優先して確認します。全点チェックや詳細な精査までは行いません。

会計

  • 記帳の網羅性・証憑管理の状況確認
  • BIR指定の法定会計帳簿の整備状況確認

法務

  • SEC提出書類(GIS等)の提出状況確認
  • 定款・附属定款の内容と事業実態の整合
  • 営業許可証など主要な行政許可の有効性

人事労務

  • 雇用契約書・就業規則の整備状況確認
  • SSS・PhilHealth・Pag-IBIGの登録・納付状況確認
  • DOLEへの各種報告義務(13カ月目給与のコンプライアンスレポート等)の履行状況確認

税務以外の3領域は、重大なリスクの見落としがないかを確認する基本的なチェックにとどまります。特定の領域をさらに詳しく調査したい場合は、個別にご相談ください。

法定会計監査・税務調査対応との違い

似た名前のサービスと混同されやすいため、目的の違いを整理します。

観点簡易コンプライアンスチェック法定会計監査税務調査対応
実施のタイミング任意のタイミング(予防的)毎期末後、法定義務BIRから通知を受けてから
目的バックオフィス全般のリスクの早期発見財務諸表の適正性への意見表明提示された追徴税額への反証
カバー範囲会計・税務・法務・人事労務(税務が中心)会計税務
対象のお客様制限なしほぼすべての法人(義務)当社への委託顧客限定

なお、M&Aや出資の検討にあたり買収・出資先など第三者企業を調査する場合は、デューデリジェンス(DD)をご利用ください。簡易コンプライアンスチェックは、あくまで自社のバックオフィス運用状況を点検するサービスです。法定会計監査については会計監査対応、実際に調査通知を受け取った場合の対応については税務調査対応をご覧ください。

料金・ご利用条件

項目内容
料金₱100,000+VAT+実費/件(会計・税務・法務・人事労務の横断チェック一式)
対象期間原則、直近1事業年度
対象のお客様制限なし(経理代行パッケージをご利用でない企業様もご依頼いただけます)

こんな方にオススメ

  • 経理・法務・労務といったバックオフィス業務を内製で対応しており、外部のチェックを受けたことがない
  • 経理・総務担当者の退職・交代を機に、これまでの対応状況を確認したい
  • 現在委託中の会計事務所・社労士等の対応品質を客観的に確認したい
  • 税務調査が来る前に、リスクの所在を横断的に把握しておきたい

よくあるご質問

Q. 税務だけでなく、会計・法務・人事労務までまとめて見てもらえますか?

はい。4つの領域を横断的にチェックするサービスです。ただし、ペナルティの金額的インパクトが最も大きい税務については特に重点的に確認し、他の3領域は基本的な論点の確認にとどまります。

Q. なぜ税務を重点的に見るのですか?

フィリピンでは税務申告の件数が年間40〜50回程度に及び、抜け漏れや誤りへのペナルティが不足税額や延滞期間に応じて加算されるため、他の領域と比べて追徴課税の規模が突出しやすいためです。

Q. 法定会計監査を受けていれば不要ですか?

法定会計監査は財務諸表の適正性を確認する手続きであり、税務・法務・人事労務のコンプライアンスそのものをチェックするものではありません。監査を受けている企業でも、確認する価値があります。

Q. チェックで問題が見つかった場合、その後の対応も依頼できますか?

はい。領域に応じて、会計面の是正は経理立て直し、法務面の是正は契約書・規定類作成・レビュー、日常的な体制強化は経理代行パッケージへの切り替えなど、具体的な次のご相談につなげられます。

Q. すでにBIRから税務調査の通知が届いています。このサービスの対象ですか?

対象外です。本サービスは調査が始まる前の予防的なチェックを目的としています。通知を受け取っている場合は税務調査対応をご覧ください。

Q. 対象企業の規模に制限はありますか?

制限はありません。対象期間は原則として直近1事業年度です。複数年度にわたるご希望がある場合はご相談ください。

おわりに

バックオフィスのコンプライアンス状態は、外部の目が入らなければ気づきにくいものです。中でも税務は、放置した場合のペナルティが最も大きくなりやすい領域です。税務調査の通知を受け取ってから対応するのではなく、その前に現状を横断的に把握しておくことが、リスクを抑える一番の近道です。現在の体制について、まずは無料相談でお聞かせください。

こんな企業にリスクが潜んでいます

フィリピンで事業運営を行う中で生じやすい問題が、税務申告の漏れや誤りによる追徴課税です。時には年間の売上高に匹敵する規模の追徴課税が行われるケースもあり、事業運営に大きな打撃を与えかねません。

経理業務を内製で対応している場合、コンプライアンス対応の水準は経理担当者のスキルに大きく左右されます。日本人マネジメントは営業や技術職出身であることが多く、経理業務に苦手意識を持っていることも少なくありません。そのため、経理業務をフィリピン人担当者に任せきりとなってしまい、コンプライアンス対応の状況を把握できていないケースが多くあります。その結果、信頼して任せていたつもりが実は抜け漏れだらけ・誤りだらけだったということが頻繁に発生します。

当社では、このような課題を抱える企業向けに、税務コンプライアンスレビューサービスを提供しています。

税務コンプライアンスレビューとは

税務コンプライアンスとは、企業が納税者としてフィリピンの税法を遵守し、適切に税務申告・納税を行うことを意味します。具体的には、税法に則って正確に税金を計算し、正確に税務申告書を作成して期日までに提出し、同じく期日までに納税することです。

フィリピンでは、税務申告は取引の都度必要となるもの、月次・四半期・年次単位で必要となるものがあり、一般的な株式会社であれば年間40〜50回程度の申告が求められます。申告に抜け漏れや誤りがあると、1件ごとにペナルティが課されるほか、不足税額や延滞期間に応じてペナルティが加算されます。

当社の税務コンプライアンスレビューサービスは、企業の税務コンプライアンス状況をレビューし、追徴課税のリスクレベルを算定するとともに、優先的に対処すべき事項についてフィードバックするサービスです。

レビューサービスのメリット

税務調査前のリスク早期発見として活用できます。追徴課税のリスクレベルを事前に把握し、税務調査が入る前に改善に着手することが可能です。優先的に対処すべき事項についてのフィードバックも行うため、膨大な修正が必要な場合でも、効率的にアクションを取ることができます。

また、経理業務を内製で対応している場合、外部の専門家による税務チェックを受ける機会はほぼありません。年に一度の法定会計監査は会計のチェックを目的としており、税務のチェックは基本的に実施されません。その結果、経理担当者のスキルに依存したまま、実質的にコンプライアンスがほとんど遵守されていなかったというケースも珍しくありません。

当社のような外部専門家が第三者として税務をレビューすることで、コンプライアンス水準の向上が期待できます。加えて、外部の視点が入ることにより、属人的な作業に起因する不正の防止・発見につながる副次的な効果もあります。

レビュー作業の方法

レビュー作業は、原則として直近1事業年度を対象として実施します。まず税務申告書の提出の有無と提出日を網羅的に確認し、申告の抜け漏れや遅延がないかをチェックします。次に提出済みの税務申告書からサンプルを抽出し、税金の算定に誤りがないかを確認します。合わせて財務諸表との照合も行い、乖離がないかのマクロチェックを実施します。

なお、本レビューは高額な追徴課税につながりやすいリスク要素の発見を目的としています。税務申告書の全点チェックや詳細な精査までは実施しませんので、あらかじめご了承ください。